産後の骨盤矯正は必要か? ”骨盤が開く”とはどの様な状態か

出産後の骨盤矯正については行った方がよいと思います。

出産後の骨盤矯正が要る要因は”骨盤が開く”ことが理由です。

それでは”骨盤が開く”というのはどのような状態になっているのでしょうか?

一番初めに何の為に骨盤が開く必要が生じるのか?

と言う事ですが、これに関しては分娩の際に赤ちゃんが通過し易い様にする為です。

普通は容易には広がらない様に靭帯によって固定しているのですが、リラキシンと言われる靭帯を緩めるホルモンが妊娠3か月から出産後まで分泌されるので骨盤の固定が緩くなります。

この緩んでいる状況の時に骨盤の内に赤ちゃんが存在したり、分娩時に通り抜けると、赤ちゃんが骨盤を押し広げる事になるのです。

この様な機序で骨盤が開くので、赤ちゃんが通り抜けた後、骨盤の上方の関節も下方の関節も左右に押し広げられ、前後向きにも少し広まっている状態にあります。

それでは出産後にリラキシンが分泌されなくなると自動的に骨盤が元の状態に戻るのかと言う事ですが、ひとたび広がった骨盤の関節部分は外部から力を加えないと、自動的に元通りに戻るのは困難だと思います。

その為に開いた骨盤を戻すという事を行うのですが、ここで注意が必要です。

それは支点となる関節箇所が上下の2ヶ所有り、上部は後ろ側、下部は前側に関節部分が存在すると言う事です。

と言う事は、外部から1カ所に圧力を加えて矯正する時に、上下2つの関節の間で外力を加える必要が有ります。

支点となる関節よりも外側に力を加わると、上下反対側の関節を拡張する力が働き、状態が悪化することが考えられます。

ご自身でベルト等を巻く場合の目標の場所で言えば、骨盤の上方で前方の出っ張った部分(上前腸骨棘)と股関節外方の出っ張った部分(大転子)の間にベルト等を巻くのが均一に圧力が掛かり安心と言えます。

こうして骨盤が開いた状態が元に戻れば問題ありませんが、戻らないときは治療院等で矯正を受けた方が良いと思います。

出産後の骨盤矯正を始める時期

骨盤矯正を始める時期は、出産後に数ヶ月過ぎてからと言う治療院が殆どですが、私は出来るだけ早く開始した方が良いと思います。

その訳は、捻挫等でも数ヶ月間に渡り関節がズレて靭帯が伸びた状態で放っておいた後で関節を矯正しても、伸びた靭帯は以前通りに回復しにくいからです。

但し靭帯が緩んだ状態で矯正の影響が大きく働くので間違った方法を行っても影響が大きくなってしまうので注意が必要です。

ご自分で行う場合は、妊娠初期のリラキシンが分泌し始める時期から産婦人科の医師に話をして骨盤の広がり過ぎに注意するようにするのが良いと思います。

方法はトコちゃんベルトやさらし等を用いて弱い圧力で継続的な圧迫が良いと思います。

※ここで注意が必要なのが幅の狭いバンドで圧迫すると直ぐ上方にズレる事です。

バンドを巻いた時は良い位置でも、直ぐにバンドの位置がズレて骨盤が開いてしまう逆効果の位置に移動します。

骨盤に閉じる力が加わる位置と開く力が加わる位置は本当にすぐ近くで数㎝程度の違いなので注意して下さい。

巻いて動くのは勿論駄目ですが、立った状態で巻いて横になるだけでも注意して横にならないと開く力が加わる位置にズレてしまいます。

これを防ぐにはズレるのを見越して数㎝下寄りに巻くか、全体を圧迫する様な幅の広い物を使うのが良いと思います。

出産後で損傷している部位がある状況なら影響が心配なので、産婦人科の医師に相談して、できるなら早い時期に弱い力から徐々に行うのが良いと思います。

当院で行う出産後の骨盤矯正は矯正時に上下反対側の関節が広がらない様な用意を行い、必要以上の強い外力を加えずに合理的に関節部分が閉じる様に、力を加える部分・力を加える方向を考慮して矯正を行います。

 

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